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石川商店のお米ソムリエ・食味鑑定士がプロの視点で評価
ダイシモチは、イネ科・オオムギ属・モチ種に分類される穀物で、もち麦の一種です。ダイシモチは、特に食物繊維の含有量が豊富で、もち麦の中でもトップクラスの含有量を誇ります。食物繊維には、水に溶ける「水溶性」と、水に溶けない「不溶性」の2種類があり、ダイシモチは特に不溶性食物繊維の含有率が高いことが特徴です。不溶性食物繊維は、便の量を増やし、便を柔らかくして排出を促す効果があり、便秘の改善に役立つため、便秘に悩む方やダイエット中の方にもおすすめの穀物です。
ダイシモチは、香川県の四国農業研究センターの四国農業試験場で育成され、2000年に品種登録されました。名前の由来は、研究センターが位置する香川県 善通寺にゆかりのある弘法大師(空海)の「大師(ダイシ)」にちなんでおり、「モチ性」の麦であることから「ダイシモチ」と名付けられました。
ダイシモチは、モチ性の性質を持つもち麦でモチモチとした食感を楽しめます。特に、口の中で感じるプチプチとした柔らかな歯ごたえが魅力です。そして、白米に比べて糖質が低く、食物繊維が約30倍の含有量を誇ります。石川商店のダイシモチは、わずかに圧力を加えて加工しており、表面に割れ目を作ることで吸水性を高めています。これにより、短時間で水を吸収し、白米に混ぜて炊いても、ご飯に馴染んだ炊き上がりになります。ダイシモチとキラリモチの違いは、見た目や食感に加え、含まれる食物繊維の種類にもあります。ダイシモチはプチプチとした食感が特徴ですが、キラリモチはプリプリとした食感を楽しめるので、お好みに合わせてお選びください。
ダイシモチはもち麦でクセが少なくさまざまな料理に取り入れやすいため、雑穀初心者の方にもおすすめです。ミネストローネなどのスープに加えるともちもち食感で美味しく、食物繊維を手軽に取れます。カレーライスやチャーハンとの相性も抜群です。
ダイシモチは、食物繊維、カルシウム、ナイアシン、カリウムを豊富に含む雑穀です。特に食物繊維は穀類の中でも最高の含有量を誇ります(※1)。
※1
製粉、加工された穀類を除く
日本食品標準成分表(八訂)増補2023年を参照
1.食物繊維
・腸内環境を整える
・便秘を予防・改善
・血糖値の急激な上昇を抑える
・コレステロールの吸収を抑える
・過食を防ぎ、肥満を予防
2.カルシウム
・骨や歯を形成し、強く保つ
・血液の凝固を促し、傷の治癒を助ける
・神経や筋肉の正常な働きをサポートする
3.ナイアシン
・補酵素として、糖質・脂質・たんぱく質の代謝に関与
・皮膚や粘膜の健康維持をサポート
・脳神経の働きを助け、正常な神経機能を促進
4.カリウム
・筋肉の収縮を正常に保つ
・塩分の取りすぎによる高血圧に対する降圧作用
・動脈硬化を防ぐ
・臓器や皮膚などの老化を防ぐ
5.ポリフェノール
・抗酸化作用で活性酸素の発生や働きを抑える
・毛細血管を強化し、血行を改善
・疲れ目の予防・改善に効果があり、視力回復をサポート
6.GABA(ギャバ)
・緊張やストレスを和らげる
・交感神経の働きを抑え、血圧を低下させる
・睡眠の質を高める
食物繊維は、食物に含まれ、人間の消化酵素では消化できない物質です。そのため、便通を改善したり、腸内環境を整えたりと、身体にさまざまな有益な働きをすることが注目されています。現在では「第6の栄養素」として広く認識されています。
食物繊維には大きく分けて「水溶性」と「不溶性」の2種類があり、それぞれ異なる働きをします。ダイシモチは、この水溶性・不溶性の両方をバランスよく含む穀物で、特に不溶性食物繊維の含有量が非常に高いことが特徴です。一方、もち麦のキラリモチは、水溶性食物繊維の含有量が非常に高いです。
ダイシモチの食物繊維含有量
・食物繊維 15.4g
ー水溶性 4.5g
ー不溶性 10.9g
ダイシモチに含まれる食物繊維は、約3割が水溶性、約7割が不溶性。そのため、どちらの効果も期待できますが、特に不溶性食物繊維の効果が感じやすいのが特徴です。ちなみに、もち麦のキラリモチの食物繊維は約7.5割が水溶性、約2.5割が不溶性です。
特に、ダイシモチに含まれる水溶性食物繊維の「β-グルカン」は、アメリカ、カナダ、EUなどで機能性が実証されており、「高血圧予防」「食後血糖値の抑制」「内臓脂肪の減少」「悪玉コレステロールの減少」「便秘改善」「免疫力向上」どいった効果が認められています。
「水溶性食物繊維」の効果:
1.糖の消化吸収スピードを遅らせ、食後の急激な血糖値上昇を抑える
2.ナトリウムやコレステロールの吸収を阻害し、吸着して体外に排出
3.善玉菌のエサとなり、腸内環境を整える
「不溶性食物繊維」の効果:
1.消化器官内で膨張し、満腹感を得やすくする
2.エネルギーの過剰摂取を予防
3.便を柔らかくし、量を増やして便秘を改善
4.発がん性物質と大腸粘膜との接触時間を短縮
農薬・化学肥料を極力抑えた栽培(※1)をしており、人や環境にやさしいお米作りを心掛けています。
※1
節減対象農薬:当地比 5割減
化学肥料(窒素成分):当地比 5割減
ダイシモチは吸水性が高く、短時間で水を吸収しますが、白米と一緒に炊く際は1時間ほど浸水させると、より美味しく炊き上がります。
ダイシモチを加える量は、白米1合対して大さじ2杯から始め、慣れてきたら大さじ3〜5杯に増やすと、ダイシモチ特有のモチモチ・プチプチした食感がさらに際立つ上、効率的に食物繊維を摂取できます。
足し水のポイントは、加えたダイシモチの倍量の水を足すことで、ふっくらと炊き上がります。
炊き方の手順:
1.お米を洗い、いつもと同じ水加減にする。
2.1合につき、雑穀を大さじ2〜5杯入れる。
3.足し水は雑穀の倍量入れる。
4.1時間浸水させてから炊飯する。
雑穀は洗わずにそのまま使っても大丈夫ですが、気になる方はさっと水に通してから白米に混ぜて炊くと良いでしょう。
ダイシモチをふんだんに使った雑穀ブレンドは以下の「麦の膳」、「麦熟(mugiurashi)」、「秋暮(akinokure)」です。
大麦は、日本に稲よりも早く伝来し、縄文時代から栽培されていたとされています。あわやひえと並び、日本最古の穀物の一つです。
「大麦」というと、ビールや焼酎の原料としてイメージされがちですが、実は、「ビールや焼酎に使われる大麦」と「麦ごはんや麦みそに使われる大麦」は異なる種類です。
大麦は、その性質と用途に応じて、さまざまな種類に分けられます。まず、「皮麦」と「はだか麦」の2つに大別されます。皮麦は外皮が薄く、剥きにくいのに対し、はだか麦は外皮が厚く、剥きやすいのが特徴です。
さらに、これらは「二条大麦」と「六条大麦」に分かれます。二条大麦は大粒でサイズが均等、一方で六条大麦は中粒でサイズが不均一です。
ビール醸造に使われるのは、外皮が薄く大粒で均等な「皮麦・二条大麦」です。ビールの風味と香ばしさを生む「麦芽」は、「皮麦・二条大麦」を水に浸して発芽させた後、乾燥させたものです。この工程が、ビール特有の香りと色合いを生み出す鍵となります。
一方、食用に用いられるはだか麦は、「はだか麦・六条大麦・ウルチ種」に分類されます。外皮が厚く、剥きやすい特徴を生かして、0.1mm単位での削りの調整ができるため、胚芽を残しながら、吸水性と高めて、炊飯や調理をしやすいようにしています。
大麦と小麦は名前や見た目は似ていますが、全く異なる穀物です。小麦はイネ科・コムギ属に分類され、その特徴は大麦とは大きく異なります。小麦には「グリアジン」と「グルテニン」というたんぱく質が含まれ、水を加えてこねることで「グルテン」が生成されます。グルテンは、粘りと弾力が特徴であり、パンや麺類など、小麦を使った製品に欠かせない成分です。
一方、大麦、特にもち麦はモチモチした食感を持ちますが、グルテンを含んでいません。大麦にはグルテンの元となるグリアジンやグルテニンは含まれておらず、代わりに「グルテリン」や「ホルデイン」という異なるたんぱく質が含まれています。そのため、大麦をこねてもグルテンは生成されず、食感や用途も異なります。
ただし、大麦には小麦と似た分子構造のたんぱく質が一部含まれているため、小麦アレルギーの方が稀に反応を起こす可能性があります。大麦を問題なく摂取できる人もいますが、小麦アレルギーの方は、食べる前に医師に相談することが推奨されます。
国産雑穀は、実は非常に希少な存在です。 たとえば、代表的な雑穀である「もちあわ」「ひえ」「もちきび」の国内自給率はわずか2%に過ぎません。多くの雑穀が外国産に依存している中で、 石川商店はあえて国産のみを使用しています。それは、国産雑穀が持つ香り、光沢、味、そして食感が格別であるためです。
石川商店は毎年、各地の産地に足を運び、生産者と直接対話を重ねています。お客様から寄せられる声を生産者にフィードバックすることで、品質の向上に努め、次年度に向けた改良を行っています。こうした努力により、常に最高の品質を提供し続けることができるのです。
国産雑穀の生産量は年々減少しており、このままではいつか失われてしまうかもしれません。石川商店が国産にこだわり続ける理由の一つは、日本の農業を守り、未来に向けて持続可能な形で発展させるためです。国産雑穀を選ぶことは、味わいの違いを楽しむだけでなく、日本の生産者を支え、次世代の食文化を守ることにも繋がります。
石川商店は、できる限り無農薬もしくは減農薬で雑穀を栽培することにこだわっています。これは、お客様に安心と安全を提供するだけでなく、雑穀本来の豊かな味わいを最大限に引き出すためです。農薬を控えることで、雑穀の自然な甘みが一層引き立ち、豊かな香りとふっくらとした食感をお楽しみいただけます。化学物質に敏感な方や、小さなお子様がいる家庭でも安心してお召し上がりいただける、体に優しい雑穀です。
また、無農薬・減農薬栽培は環境への配慮にも繋がります。農薬を使用しないことで、土壌や水質の汚染を防ぎ、地域の生態系を保護します。これは、次世代に豊かな自然環境を引き継ぐための重要な取り組みです。石川商店は、自然の恵みを大切にし、持続可能な農業を目指しています。
さらに、石川商店は雑穀を栽培する生産者の方々と密接に協力し、共に自然に優しい農業を推進しています。厳しい自然条件下でも、生産者の皆さんは手間を惜しまず、愛情を込めて雑穀を育てています。石川商店はその努力を支え、次年度も再生産可能な価格で雑穀を買い取ることで、生産者の経済的な安定と品質の向上に努めています。
雑穀の需要は近年増加しているものの、その市場規模はお米と比べてまだ小さく、選別技術が確立されていません。さらに、雑穀の収穫から選別までの工程において機械化が進んでいないため、不良品や異物が混入しやすいです。
そこで石川商店では、6つの工程を経て選別を行っています。具体的には、色彩ガラス選別、砕粒選別、集塵選別、磁力選別、放物線選別、金属探知選別の各プロセスを活用し、様々な不良品と微細な異物を徹底的に取り除いています。選別の速度をあえて落として、感度を高めたゆっくりとした選別を行うことで、他社の3〜5倍の時間をかけ、徹底した品質管理を実現しています。
それでも機械の限界があるため、最終工程では専門のスタッフが一粒一粒を手作業で確認し、不良品と異物を取り除いています。こうした手作業による選別は、日本国内では石川商店ならではの特長です。
このように、時間と手間を惜しまない選別工程を通じて、石川商店の雑穀は一切の妥協を許さず、香り、味わい、美しさにおいて他にはない最高品質を実現しています。
選別工程で取り除いた不良品や異物のデータは毎日記録し、生産者にフィードバックしています。この情報を活用することで、次年度の栽培方法の改善に繋げ、さらなる品質向上を追求しています。こうした取り組みにより、石川商店ならではの特上雑穀が毎年誕生しているのです。
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お米や食品を扱うお店はたくさんあるのになぜ石川商店?
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